世界発、大学の流体計算技術をゲームに応用、大学のシミュレーション技術をゲームエンジンとして実用化

プロメテック・ソフトウェア株式会社は、大学で発明された流体などの各種シミュレーション技術に基づいて開発した、ゲーム向けの物理シミュレーションエンジン「OctaveEngine(TM)」(オクターヴエンジン)を9月20日、21日東京ゲームショウ2007において発表致します。

 プロメテック・ソフトウェア株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:藤澤智光、以下「プロメテック」)は、大学で発明された流体などの各種シミュレーション技術に基づいて開発した、ゲーム向けの物理シミュレーションエンジン「OctaveEngine(TM)」(オクターヴエンジン)を東京ゲームショウ2007において発表致します。

 株式会社バンダイナムコゲームス(本社:東京都品川区、代表取締役社長:石川祝男)が今冬発売予定の新作アーケード用格闘ゲーム「鉄拳6」では、池の中でキャラクターが格闘するシーン【PDF図1】があります。この池の水面の動きの計算に、プロメテックが世界で初めて開発した、ゲーム機上でリアルタイムに流体シミュレーションを行うエンジンOctaveEngine(TM)が使用されています。OctaveEngine(TM)は、流体力学の理論に基づき、ゲーム中のキャラクターの位置や動き、技のインパクトに応じて、波やしぶきの動きを実際に起こる反応とそっくりに、かつ高速にシミュレーションすることができます【PDF図2】。自然界では、激しく波が立つ場合、水しぶきや水煙、泡も発生します。OctaveEngine(TM)は物理法則に基づいてシミュレーションするため、水しぶきや水煙、泡も水面の動きに応じて自然に表現することが可能です。OctaveEngine(TM)は「水」のほかに「砂」や「空」のシミュレーションを行う機能もあります【PDF図3、図4】。

 ゲームの制作現場では、流体シミュレーションのような物理法則を考慮したモーション制作技術が不可欠になりつつあります。その理由として、(1)3Dゲームが主流になった近年、プログラマーやデザイナーが手作業でモーションを制作すると膨大な作業量が必要となってしまうため、物理法則を利用して、なるべく自動的にモーションを制作したい (2)CGのクオリティが向上して実写の世界に近づくにつれ、物体のモーションも現実の世界に即した極めてリアリティのあるものが必要になってきている (3)水などの自然物を単なる背景画像としてだけでなく、キャラクターとのインタラクティブな相互作用がある対象物として使いたい。例えば、キャラクターと水面がインタラクティブに相互作用し、キャラクターが水の動きから受ける力までゲームの中で再現したい などが挙げられます。

 ゲームメーカー向けに物理シミュレーションの技術を「物理エンジン」というミドルウェアとして提供する会社は、海外では既に数社の事例がありますが、既存の物理エンジンは、ブロックなどの剛体の動きをシミュレーションすることにとどまっています。剛体のシミュレーションよりも計算方法が複雑で、リアルタイムでの計算が難しい流体シミュレーションを実用的な物理エンジンとして、ゲームメーカーに提供するのは、OctaveEngine(TM)が世界でも初めての試みになります。

 また、海外のゲームエンジンメーカーは、日本のゲームメーカーに向けた、ゲームタイトルにフィットしたカスタマイズ開発や技術サポートを十分に行うことが難しく、日本のゲームメーカーに対して、日本から技術を提供するベンチャー会社の登場が望まれていました。そのような中、バンダイナムコゲームスとプロメテックは、密接な協力関係のもと、東京大学の越塚誠一研究室で発明された流体シミュレーション技術をゲーム上で実用的に利用するために必要となる開発項目について検討を行い、「鉄拳6」への流体シミュレーションの導入を実現させました。

 OctaveEngine(TM)についての詳細は、9月20日および21日に開催される「東京ゲームショウ2007 ビジネスデイ」のプロメテックのブースにおいて紹介することとなっております。

【TOKYO GAME SHOW2007でのOctaveEngine(TM)の発表日時・場所】
日時: 2007年9月20日(木)〜21日(金) 10:00〜17:00
場所: 幕張メッセ 小間番号2-N2 (プロメテック・ブース) 
詳細: http://tgs.cesa.or.jp/

【OctaveEngine(TM)の提供スケジュール】
  2007年10月中旬 ベータ版提供開始
  2007年12月14日 製品版提供開始
  提供予定価格: 1ゲームタイトルあたり500万円〜(予定)

【報道関係者お問合わせ先】
以下の番号は紙面に掲載いただかないようお願いいたします。
プロメテック・ソフトウェア株式会社
広報担当塩原(kouhou@prometech.co.jp)
TEL 03-5942-4082(直通)/FAX 03-5842-4123 /URL http://www.prometech.co.jp

■ 参考資料
【プロメテック・ソフトウェア株式会社】
プロメテックは、シミュレーションとCGの融合技術の事業化を目指して、東京大学生産技術研究所の研究員であった藤澤智光と同大学大学院工学系研究科の越塚誠一教授が2004年10月に設立した大学発ベンチャーです。設立母体である東京大学ほか諸大学との密接な産学連携体制を有し、常に最新の大学の研究成果を取り入れて、産業界に製品やソリューションとして提供しています。事業内容は、防災・製造業向けのCAE解析技術の提供や、映像制作・ゲーム制作向けのミドルウェアの提供などです。大学の研究者のほか、?東京大学エッジキャピタル、三菱UFJキャピタル?、エヌ・アイ・エフSMBCベンチャーズ?などが出資しています。

【備考】
「鉄拳」は株式会社バンダイナムコゲームスの商標です。
「OctaveEngine(TM)」はプロメテック・ソフトウェア株式会社の商標です。その他記載の会社名・製品名は各社の商標または登録商標です。



企業情報

企業名 プロメテック・ソフトウェア株式会社
代表者名 藤澤智光
業種 その他非製造業

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