漢方普及には症状に合わせた治療法や漢方薬の効果等についての密な情報啓発が必要「漢方治療に関する意識調査2016」
漢方・薬膳の総合ポータルサイト「漢方デスク」を展開する漢方デスク株式会社(代表:葉山 茂一)は、全国の男女を対象に漢方治療に関する意識調査を行いました。今回の調査は、2016年1月31日から2月3日までの4日間、漢方デスクを利用している全国の10代~60代の男女748人を対象に行いました。 その結果、8割弱の人が漢方薬を服用したことがあるが、服用経験に関わらず漢方治療を受けるまでのハードルとして多くあがったのは「自分の症状に漢方薬は効果があるのか」「診療代、薬代が高額になるのではという不安」の順でした。また、かかりつけの医師により診察、処方される漢方薬を求めている回答者が半数を超えました。 今後の漢方の普及に向けて、症状に合わせた治療法や漢方薬の効果等についての密な情報啓発が必要な現状が浮き彫りとなりました。
■これまで漢方薬を服用したことがある人は8割弱
最初に「これまで漢方薬を服用したことがありますか?」と聞いたところ、「はい(585)」、に対して「いいえ(163)」という結果になりました。漢方薬を服用したことがある人は8割弱になりましたが、一方で服用したことがない人も若干数いることが分かりました。
■漢方薬を服用したきっかけは「受診した医療機関で漢方薬が処方された」、「自然由来なもの、漢方そのものに興味・関心があったから」
「【これまでに漢方薬を服用したことがあると回答した方に質問です】漢方薬を服用し始めたきっかけは何でしたか?(複数回答可)」という設問では、「受診した医療機関で漢方薬が処方された(255)」、「自然由来なもの、漢方そのものに興味・関心があったから(201)」、「家族・知人に漢方薬を勧められたから(118)」という回答が続きました。
■漢方治療を受けた(漢方薬を服用した)のは、「月経に伴う症状、更年期障害、不妊」、「風邪やインフルエンザなどの急性疾患」
「【これまでに漢方薬を服用したことがあると回答した方に質問です】漢方治療を受けた(漢方薬を服用した)のは、どの様な悩み(症状)からですか?(複数回答可)」という設問では、「月経に伴う症状、更年期障害、不妊など(175)」、「風邪やインフルエンザなどの急性疾患(126)」、「原因のはっきりしない不調(不定愁訴)(111)」という回答が続きました。
■漢方治療を受ける際のハードル「自分の症状に漢方薬は効果があるのか分からない」
続いて、「【これまでに漢方薬を服用したことがあると回答した方に質問です】漢方で治療を受ける際にどんなことがハードルになりましたか?(複数回答可)」という設問では、「自分の症状に漢方薬は効果があるのか分からないこと(178)」、「診察代、漢方薬の費用が高額になるのではないかという不安(157)」、「どの病医院が良いのかが分からないこと(129)」という回答が上位に並びました。専門家による適切な情報提示や事前の情報把握が必要であると考えられます。
■どこで治療を受けたか「病医院<保険適用>のうち、内科、皮膚科、婦人科など『漢方』を標ぼうしない診療科」がトップ
「【これまでに漢方薬を服用したことがあると回答した方に質問です】どこで治療を受けましたか(どこで漢方薬を入手しましたか)?(複数回答可)」という設問では、「病医院<保険適用>のうち、内科、皮膚科、婦人科など『漢方』を標ぼうしない診療科(192)」がトップで、「病医院<保険適用>のうち、漢方外来など『漢方』を標ぼうする診療科(147)」、「一般的な薬局・薬店(123)」、「漢方専門の薬局・薬店(96)」と続きました。
■その施設、入手方法を選んだ理由は「家族、知人の紹介」「職場や家の近くにあった」
次に「【これまでに漢方薬を服用したことがあると回答した方に質問です】その施設、入手方法を選んだ理由はなんですか?(複数回答可)」という設問では、「家族、知人の紹介(138)」、「職場や家の近くにあった(123)」、「インターネットやテレビ、雑誌で知った(76)」という回答が続きました。
■漢方薬を服用した期間は「1週間未満」がトップ
「【これまでに漢方薬を服用したことがあると回答した方に質問です】どれぐらいの期間にわたって漢方薬を服用しましたか?」という設問では、「1週間未満(177)」という回答がトップで、「3ヶ月以上1年未満(110)」、「1年以上(108)」と続きました。比較的短い期間の服用も目立ちますが、長期的な服用も多いことが分かります。
■漢方の治療にかかった費用は1ヶ月で「1,000円-3,000円」、「1,000円未満」
次に「【これまでに漢方薬を服用したことがあると回答した方に質問です】漢方の治療にかかった費用は1ヶ月でどれぐらいでしたか?」という設問に対しては、「1,000円-3,000円(195)」という回答がトップで、「1,000円未満(174)」、「3,000円-5,000円(98)」という回答が続きました。
■漢方の治療を受けて「回復した実感があった」が最も多い回答
「【これまでに漢方薬を服用したことがあると回答した方に質問です】漢方の治療を受けてどれほど症状の改善がみられましたか?」と聞いたところ、「回復した実感があった(221)」、「あまり回復した実感がなかった(194)」、「とてもよく回復した(115)」という回答が続きました。
■漢方の治療を受けられたことがない、服用しないのは「自分の症状に漢方薬は効果があるか分からないから」
「【これまでに漢方薬を服用したことがないと回答した方に質問です】 漢方の治療を受けられたことがない、または漢方薬を服用しない理由は何ですか?(複数回答可)」という設問に対しては、「自分の症状に漢方薬は効果があるのか分からないこと(53)」がトップで、「どこに行けば漢方治療を受けられるのか、漢方薬を入手できるのか分からないこと(48)」、「どの病医院が良いのかが分からないこと(46)」と回答が続きました。
■今後、病気や健康に漢方薬を役立てるなら「かかりつけの医師により診察、処方される漢方薬」という回答が半数以上
「今後、もしあなたが自分の病気や健康に漢方薬を役立てる場合、次のどの方法を希望しますか?」という設問に対しては、「かかりつけ医師(近隣の内科、婦人科、皮膚科など)により〔保険適用範囲内で〕診察、処方される漢方薬(414)」がトップで、「漢方専門を標ぼうする医師により、〔保険適用範囲内で〕診察、処方される漢方薬(195)」、「漢方専門の薬局で薬剤師に相談のうえ購入する漢方薬(71)」と回答が続きました。
■漢方治療に関して欲しいサービス・機能は「漢方薬の効果や効能についての情報」「症状に合わせた治療法の紹介」
「漢方治療に関して欲しいサービス・機能はありますか?(複数回答可)」という設問に対しては、「漢方薬の効果や効能についての情報(358)」がトップで、「症状に合わせた治療法の紹介(356)」、「適切な医療機関の選び方の紹介(192)」と回答が続きました。
これらの結果を踏まえ、漢方薬を利用したインフルエンザ対策について、慶應義塾大学環境情報学部ならびに政策メディア研究科教授・医学部兼担教授の渡辺賢治先生にお話を伺いました。
「アンケートの結果を見て、漢方が身近になってきていることを実感しています。
医療機関で処方してもらっている人が最も多く、その一方で薬局で購入している方も多いようです。
薬局では手軽に購入でき、短期間の購入で自分にあった漢方薬をいろいろと試してみるにはいいと思います。重い症状や長期に亘る服用の場合には医師に相談した方がよいでしょう。症状の改善が思わしくない場合には漢方の専門家で漢方医学的診察を受けた上で薬を決めた方がいい場合もあります。
自分の症状や漢方薬の効果に応じて上手に利用手段を考えてください。
ご自分の症状に漢方治療の効果があるのかどうか分からないという方も多くいらっしゃいましたが、漢方デスクの『みんなの漢方相談』で似たような悩みの方がいらっしゃるかどうかを検索してみてください。
漢方を処方してくれる先生の情報も合わせてご覧ください。」
幅広い選択肢の1つである漢方薬治療ですが、患者自身の症状とのマッチングや専門家からの情報啓発により、より身近な医療になると考えられます。
詳細の調査結果 https://kampodesk.com/press_releases/25
■漢方デスク「漢方治療に関する意識調査2016」
・調査方法:インターネット調査
・調査期間:2016年1月31日~2016年2月3日
・地域:全国
・対象者:「漢方デスク」利用者(年齢構成19歳以下2%、20-34歳37%、35-49歳51%、50-64歳8%、65歳以上1%)
・有効回答数:748
■漢方デスクについて
漢方デスクは、漢方医学の考え方に基づいて、それぞれの人に合ったライフスタイル・食事・漢方薬等を提案する漢方・薬膳の総合ポータルサイトです。
■漢方デスク株式会社 会社概要
https://kampodesk.com/corporate
社名:漢方デスク株式会社
設立:2013年10月
所在地:東京都渋谷区
事業内容:インターネットサイト「漢方デスク」の企画・運営、医薬品の販売
代表取締役:葉山 茂一
添付画像・資料
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企業情報
企業名 | 漢方デスク株式会社 |
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代表者名 | 葉山茂一 |
業種 | 医療・健康 |
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