賞金100万円 ショートフィルムとつながる文学賞ブックショートアワード 第4期優秀作品発表!昔話から文豪の名作まで、多彩な原作を活かした二次創作を全文公開

二次創作をテーマに短編小説をWEBで公募し、大賞作品をショートフィルム化やラジオ番組化するプロジェクト「ブックショート」は、2015年4月28日(火)、第4期で応募のあった1,310作品の中から選んだ優秀作品をWEBサイトにて発表、全文を掲載いたしました。

ショートショート実行委員会のプレスリリース見出し画像
米国アカデミー賞公認、日本発・アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(SSFF & ASIA)」のプロジェクト「ブックショート」は、2015年4月28日(火)、第4期で応募のあった1,310作品の中から選んだ優秀作品をWEBサイトにて発表、全文を掲載いたしました。http://bookshorts.jp/novel4/

「ブックショート」は、二次創作をテーマに短編小説をWEBで公募し、大賞作品をショートフィルム化やラジオ番組化するプロジェクト。今回掲載した優秀作品は、大賞への一次選考を通過した100作品。おなじみの、桃太郎、シンデレラ、笠地蔵といった昔話から太宰治、芥川龍之介など文豪の名作、さらに落語、狂言まで、多彩な原作を活かした二次創作の応募がありました。

累計応募作品数は、2,330作品、全文掲載中の優秀作品は179作品。今後、優秀作品のなかから最終候補作品を選び、5月12日(火)に発表。そこから選ばれた大賞受賞者1名を6月4日(木)のショートショートフィルムフェスティバル & アジア 2015のオープニングセレモニーにて表彰しいたします。

■第4期優秀作品抜粋 (順不同) ※(左から)作品名 / 著者 / 原作

『観音になったチューすけの話』入江巽(狂言『仏師』)
俺たちは半年間、「仏師作戦」と名付けた計画のため、ひたすらに準備のし続けやった。三十三間堂にも三十回以上は通い、忍び込むための予行練習も、何度も夜中行った。そして今日。時間が止まった世界、今度は動かしたんねん。
 
『大文字百景』今泉きいろ(『富嶽百景』太宰治)
京都五山の送り火。大文字山の「大」が最も有名だが、ほかにも4つの送り火が焚かれる。私は自宅から一番近い、「妙法」の字を見上げた。闇の中に浮かび上がる文字は、なにやら神秘的で妙に美しく、それを見て私の心は沈んだ。

『雪まろげ』貴島智子(雨月物語『菊花の約』)⇥⇥
真っ白い小さな芯が転がって柔らかな雪を次々と纏い、大きな固まりになる。それが雪まろげ。二人の侍はまるでじゃれあう仔犬のように白銀の世界を駆け回った。その足跡は、空が明るくなる頃には縦横無尽な広がりを見せていた。
 
『役所のおうさま』原豊子(『裸の王様』)⇥
「俺がこうやって来てるんだぞ! なんだその態度は!」怒号とともにテーブルをたたく音が、区役所に鳴り響いた。集まる視線、職員の怯えきった顔―菅内康夫、五十五歳。ライフワークは区役所の公務員を鍛え直すことだ。
 
『メロスの友』米山晃史(『走れメロス』)
セリヌンティウスの中でメロスへの疑念が湧き出てきた。最初のうちは必ず戻ると信じていたが、少しずつ、少しずつ、処刑の時が近づくにつれて、もしかしたら戻らないかもしれないという思いが次第に膨らんでいく。

『きこえる』鈴木まり子(『蛇婿』)⇥
「きっと、へび神さまのしわざや。」鳴り響く無人の電話ボックスのベル。エリは、おそるおそる受話器をとる。電話ボックスを出たエリは、その場に座りこみそうになった。あたりのビルが消えていた。道路も、街灯も、ない。
 
『長靴を(時々)はいた猫』福井和美(『長靴をはいた猫』)⇥
トラはさすが『長靴をはいた猫』の血をひくだけあって、赤い長靴をはいた足で上手に二足歩行ができました。愛らしい姿はあちこちで評判になり、ツイッターやブログで紹介され、たちまち人気者になっていきました。
  
『かちかち山のこと』青色夢虫(『かちかち山』)
私は、かちかち山のタヌキが、実はお婆さんを殺しておらぬこと、そして、タヌキがなによりの善タヌキであったことをここに証言したいだけなのである。つまりは、タヌキの名誉を回復したい、その一心なのである。
 
『虫の家』荒井始(『変身』フランツ・カフカ)
俺は廊下の奥にもう一つ扉があることに気付いた。暗い突き当たりに浮かぶ扉。俺はふらふらと近付いた。そしてドアノブに手を掛けようとした時、突然娘がすごい勢いで割って入った。「この部屋には入ってはいけません」
 
『サルとカニの向日葵』渡辺恭平(『猿蟹合戦』)⇥
彼女は少女の秘密の隠し場所を母親特権でこじ開けた。母親に隠し事をしようなど言語両断。恨むならこの私の腹の中で面倒な性格を選んだ自分を恨みなさい。毎度毎度のことながら、真紀の本音を知るためにはこうするしかないのだ。

【プロジェクト概要】
■名称:Book Shorts(ブックショート)
■URL:http://bookshorts.jp/
■第一回募集内容:
おとぎ話や昔話、民話、小説(※)などをもとに創作した1,000字以上10,000字以内のショートストーリー。
アレンジやスピンオフ、新釈作品。 
※パブリックドメインの作品に限ります。

■募集期間:
第1期 2014年 8月1日(金)〜2014年 9月30日(火) ※終了いたしました。
第2期 2014年10月1日(水)〜2014年11月30日(日) ※終了いたしました。
第3期 2014年12月1日(月)〜2015年 1月31日(土) ※終了いたしました。
第4期 2015年 2月1日(日)〜2015年 3月31日(火) ※終了いたしました。
※各期ごとに優秀作品を選定し、各期の締め切り1ヶ月後に当サイト上にて発表、作品を掲載します。
※大賞作品は各期の優秀作品の中から1作品を選定します。

■応募方法:Book ShortsのWEBサイトから(郵送、持ち込み不可。)

■大賞
・賞金100万円
・ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2015での表彰
・ショートフィルム化
・FM放送局J-WAVE(81.3FM)にてラジオ番組化 
など

■一般からの問い合わせ先 e-mail : info@bookshorts.jp

【イベントのご案内】 冲方サミット×ブックショート
人気作家 冲方丁氏を中心に、出版社やビデオメーカーのスタッフが集結した組織「冲方サミット」の新企画「冲方塾」にブックショートも参加します!「マルドゥック・スクランブル」、「天地明察」、「もらい泣き」の二次創作が解禁される「冲方塾」。その気になる詳細を6月6日(土)のショートショートフィルムフェスティバル & アジア 2015内のイベントにて発表いたします。また、冲方丁氏とSSFF & ASIA代表 別所哲也のスペシャル対談も実施。共鳴する熱い想いを語ります。

ゲスト:冲方丁、冲方サミットメンバー
日時:6月6日(土) 17:50~19:40 会場:表参道ヒルズ スペース オー 
料金:2,000円(税込)
チケット:お申し込みはブックショートオフィシャルサイトより http://bookshorts.jp/ubukata-summit/

報道関係者のみなさまにおかれましては、ぜひ本件告知にご協力を頂けますと幸いです。

冲方丁(うぶかた とう)プロフィール
1977年、岐阜県生まれ。96年に『黒い季節』で第1回スニーカー大賞金賞を受賞してデビュー。
以後、小説、マンガ、アニメ、ゲームと全方位型の執筆活動を開始。2003年『マルドゥック・スクランブル』が第24回日本SF大賞を受賞。2010年には初の歴史小説『天地明察』が第7回本屋大賞などを受賞、直木賞にもノミネートされ映画化される。2012年に『光圀伝』で第3回山田風太郎賞を受賞。最近作は清少納言を主人公とした『はなとゆめ』(KADOKAWA)。 2013年から2015年にかけて劇場公開されているアニメ『攻殻機動隊ARISE』ではシリーズ構成と脚本を担当。 

添付画像・資料

添付画像をまとめてダウンロード

企業情報

企業名 ショートショート実行委員会
代表者名 別所哲也
業種 エンタテインメント・音楽関連

コラム

    ショートショート実行委員会の
    関連プレスリリース

    ショートショート実行委員会の
    関連プレスリリースをもっと見る

    • クリックして、タイトル・URLをコピーします
    • facebook
    • line
    • このエントリーをはてなブックマークに追加

    プレスリリース詳細検索

    キーワード

    配信日(期間)

    年  月  日 〜 年  月 

    カテゴリ

    業界(ジャンル)

    地域