ADDIVANT（アディバント）社、次世代のWESTON 705液体リン系酸化防止剤、食品接触用途使用について米FDAの承認を取得

米コネティカット州ダンベリー 2014年6月5日 - 世界的なポリマー添加剤技術のリーダーである米Addivant（アディバント社、以下Addivant）は、ノニルフェノールを使わない次世代のリン技術を用いた「WESTON 705液体添加剤」が、食品接触用途について米国食品医薬品局（FDA）の承認を取得したと発表した。同社の広範な研究ならびに包括的な毒性試験を経たWESTON 705は、従来の固体リン系酸化防止剤に比べて優れた安全性を示し、ポリマー性能の向上に寄与する上、高い加工生産性を実現する。WESTON 705は、樹脂メーカー、コンバーターから販売者、消費者に至る全てのバリューチェーンに対して、さまざまな利点を提供する。

AddivantはWESTONR 705酸化防止剤を世界各地の拠点で製造しており、全世界の顧客に対し確実な供給体制を整えている。

Addivant社長 兼 CEOのピーター・スミスは、「当社は、未来を強く意識してこの革新的なWESTON 705液体酸化防止剤を開発しました。この技術は、従来の固体リン系酸化防止剤の弱点を克服するだけでなく、ポリマー構造向上の実現に取り組むお客様の最新技術を活かすことができます。さらに、これによって最新の加工システム、最終市場や用途におけるニーズに応えることができます。当社は、全世界での包括的なWESTON 705の食品接触用途での承認取得に向けて積極的に投資を行い、併せて世界各地の製造拠点からの強固なサプライチェーンを確立することで、『Winning with our Customers（お客様とともに成功を勝ち取る）』という当社使命の達成に向け取り組んでいます。」とコメントした。

WESTON 705酸化防止剤は、使用中ポリマーの劣化を保護する非常に効果的な安定剤である。最新世代の液体リン技術である本製品は、LLDPE（直鎖状低密度ポリエチレン）やHDPE（高密度ポリエチレン）の二次酸化防止剤として適している。WESTON 705の形状、取扱法、機能はWESTON TNPPリン系酸化防止剤と同様であるが、WESTON 705はノニルフェノールを含有しておらず、またリン含有量が高いため、少ない配合量（最大18%少ない量）で同等の性能を発揮する。

米FDAによる食品接触用途使用に承認されたWESTON 705は、惣菜パッケージ、スナック菓子用包装、カートン用ライナー、レトルトパックなどの幅広い食品包装用途に加え、食品以外の包装や包装以外の用途にも適している。また、無色透明で無臭の液体であるWESTON 705は、多層フィルム、コーティング／ラミネート用フィルムなどの主要コンバージョン用途にも適している。

WESTON 705がポリエチレンメーカー、コンバーター、販売者、消費者に提供できる主な利点：
AddivantのWESTON 705酸化防止剤は、既存のリン系酸化防止剤に比べ、安全性、性能、生産性に優れ、バリューチェーンの各要素において利点を提供する。

- 優れた安全性：　全世界における包括的な食品接触用途での使用認可、ノニルフェノールフリー、消費者が安心できる安全で維持可能な食品包装。

- 性能向上：　安定性の向上、優れた発色、表面美観性、より良いフィルム品質を可能にする新しいポリマーを実現。本製品の技術は、高温、高せん断、リサイクル回数の増加といった厳しい加工環境への適合性が求められる新しい高機能プラスチックソリューションのニーズに対応。本製品の安定性能は、標準的な酸化防止剤に比べ色保護性能を10倍向上するほか、同強度でより薄肉のフィルム成形を可能とする。

- 高生産性：　液体であるWESTON 705酸化防止剤は、固体製品に比べ溶解性が高いため、金型洗浄によるダウンタイム低減に寄与し、またポリマー劣化への考慮が不要であることから製造ラインの高速稼働が可能。さらに、ゲル生成量を低減（標準的酸化防止剤の1/4）することで生産性の向上に寄与。