働くママの理想の住まい選びを調査 専門家・牛窪 恵氏に学ぶ、住まいを取り巻く環境の重要性 キーワードは…、職住近接・コミュニティ・周辺施設・共有設備

2012年度も年度末に差し掛かり、新年度には新しい生活を迎えるという人も少なくないでしょう。新生活を迎えるに当たり、これから迎える2月末~4月は、引っ越しの増える時期でもあります。今回、トレンド総研では、この引っ越しの季節に合わせて、働くママにフォーカスし、「理想の住まい選び」について調べました。

■ レポート内容
1.専門家・牛窪 恵氏に聞く、“働くママ”の住まい選びのポイント
2.“働くママ”500名にアンケート調査、その住まい選びの実態とは!?

■本レポートの背景
2013年2月、東京証券取引所グループは、東証1部に上場する企業の内、女性が活躍する企業を選出し、投資家に向けて「なでしこ銘柄」を発表する予定です。こうした動きに代表されるように、現在、女性の社会進出を後押しするべく様々な取り組みが行われ始めています。先進諸国との比較で、日本では、女性の社会進出の遅れを指摘する声も大きいですが、今後、働く女性は着実に増えていくでしょう。それに併せて、働く女性、働くママといったターゲットはより注目を集めていくと考えられます。こうした時代背景を受け、本レポートでは、「住まい選び」というテーマにおいて、“働くママ”がどういった点に注意すべきなのかを調べました。

■Summary
<牛窪 恵氏へのインタビューの要点>
“働くママ”にとって、以下の4ポイントが住まい選びにおけるキーワードとなることが分かりました。
1.職住近接:職場やターミナル駅、空港などに、住まいが近いことが重要
2.コミュニティ:近所付き合いや、“パパ友”、“ママ友”など、コミュニティを作りやすい環境が重要
3.周辺施設:オススメは、24時間営業、深夜営業のスーパーマーケット、保育所・幼稚園、公園、医療施設など
4.共有設備:ごみステーションや宅配ボックスなど意外に便利な設備にも注目
<主な調査結果>
1.牛窪 恵氏が提示した4つのポイント、「職住近接」、「コミュニティ」、「周辺施設」、「共有設備」の重要性が明らかに。
2.「長い間住める住まい」という視点の重要性が明らかに。 ⇒ その重要性に対する支持率は96%にのぼりました。


1. 専門家・牛窪 恵氏に聞く、“働くママ”の住まい選びのポイント

“働くママ”というターゲットに注目した際、住まい選びにおけるポイントはどういった点に焦点を当てるべきなのでしょうか。今回、トレンド総研では、「女性が前向きに時代を変えていける世の中」の実現に向けて活動を行っている、世代・トレンド評論家で、マーケティングライターの牛窪 恵氏に取材を実施。“働くママ”が住まい選びをする際にどういった点が重要になるのか、また、そのポイントはどういった点にあるのか、アドバイスをいただきました。
本取材では、「住まいを取り巻く環境」の重要性や、“働くママ”の住まい選びにおけるポイントとして、「職住近接」、「コミュニティ」、「周辺施設」、「共有設備」という4つのキーワードが明らかになったので、その様子を以下に記します。

◆ “働くママ”の住まい選び、見逃されがちな「住まいを取り巻く環境」に注目!
住まい選びの際には、間取りや設備の仕様といった住居内の充実度だけではなく、「住まいを取り巻く環境」についてもしっかり考えることが重要です。
例えば、立地。仕事も、育児もおろそかにしないようにするためにも、“働くママ”には、時間を有効に使うという視点が大切です。職場と住まいが近接することを「職住近接」と言いますが、これは“働くママ”にとっては非常に重要なポイントになります。仕事をしながらも、上手に子育ての時間を確保しなければならないのが、“働くママ”。職場に近いほど通勤にかかる時間を削減することができ、子育てのための時間に向けることができます。また、たとえ仕事中でも、急に子供の元に駆けつけなければならないという経験があるママは多いようですが、そうした際も「職住近接」の有難みは身に染みると思います。さらに、出張することもあることを考えると、職場と同様に、主要駅や空港などのターミナルポイントにアクセスしやすいという点も、意識した方が良いと思います。
また、ご近所付き合いなどのコミュニティに関する問題や、住居周辺の施設・設備環境の充実度などは、どんな住居なのかということ以上に、住まいの満足度を決める要因となり得ます。
仕事をしながら子育てをするというのは、本当に大変なことです。時には、自分だけではどうにもならないということもあります。そんな時に、アドバイスをくれたり、そっと手を差し伸べてくれたりするママ友、パパ友がいれば、どんなに心強いでしょうか。また、近くに保育所や幼稚園があるということはもちろん1つのポイントですし、いざという時に医療施設が近くにあるという安心感は、お子さんを育てる上でとても重要なことです。公園などの緑が多いことも、子供の発育面への好影響だけにとどまらず、コミュニティ形成という面でも役立ちます。
こうした「住まいを取り巻く環境」についてもしっかり検討することが、“働くママ”の住まい選びにおけるポイントになります。

◆ ご近所付き合い、ママ友、パパ友、・・・ 「コミュニティ」の重要性とは!?
「住まいを取り巻く環境」において重要な点としては、まず、ご近所関係やママ友、パパ友とのつながりといった、「コミュニティ」があげられます。
“働くママ”に限らず、人が暮らしていく上で、ご近所付き合いや助け合いというのは欠かせません。また、子供がいる家庭においては、子供の泣き声やはしゃぎ声、足音といった周辺の家庭への影響もつきもの。こうした迷惑に対しても寛容に対応してくれる、ご近所との関係を形成することも重要です。実は、こうしたトラブルでご近所と気まずくなり家を移らざるを得なくなるという家庭も、少なくありません。
また、“働くママ”にとっては、情報交換という意味でも、コミュニティは非常に重要になります。仕事をしていると、子育てに関する情報を調べたり、試してみたりする時間には、どうしても限界があります。そうした中で、最も信頼できる情報は、「同じような立場にいるママ友からの情報」だと話すお母さんが多いもの。特に、実際に仕事をしているお母さんに話を聞くと、「子供の習いごと」と「近くの信頼できる病院」に関する情報は、非常に重宝するという声を聞きます。
そこで、住まい選びの際には、コミュニティ関係を作りやすい環境のある住居を選ぶというのが、1つのポイントと言えます。
例えば、コミュニティ形成をしやすい周辺施設が近くにあるか、調べてみてはいかがでしょうか。ママにとっては、子供という接点でつながれるというのは1つの強みです。近くに公園があれば、そこで“ママ友”、“パパ友”とつながる機会が作れます。近所に保育所や幼稚園があれば、そこに子供を通わせることで、自然と交友関係が広がるでしょう。
周辺施設以外にも、最近は、子育てサークルなどのコミュニティ活動を支援する集合住宅もありますし、フリーマーケットなどのイベントを定期的に開催しているところもあります。住まい選びの際に、こうしたところまで調べてみるのも良いでしょう。
また、長い間住める住まいを選ぶというのも、コミュニティ形成にとって重要です。コミュニティ形成には、やはり一定の期間を要するもの。新たな地、新たな環境で、引っ越してすぐにコミュニティを新しく構築するというのは、なかなか大変なことです。しっかりとした信頼関係を構築するためにも、住まい選びの際は、ある程度長く住めるところかどうか判断するという視点も重要になります。

◆ コンビニ、深夜営業のスーパー、保育所、幼稚園、・・・ 近所にあれば便利な「周辺施設」
その他の「住まいを取り巻く環境」として、前段で少し触れた「周辺施設」については、コミュニティ形成以外の観点からも、その重要性を容易に想像できるのではないでしょうか。
“働くママ”にとっては、仕事で帰りが遅くなってしまうというのは、よくある悩みです。コンビニエンスストア、あるいは、24時間営業、深夜営業のスーパーマーケットが近所にあれば、助かるはず。前述の保育所や幼稚園、公園、医療施設といった施設も、“働くママ”にとって、重要な施設です。住まい選びの際は、その近所にこうした施設があるか確認することも重要です。

◆ 「共有設備」の充実で、ママも楽々! オススメは・・・、「ごみステーション」と「宅配ボックス」
マンションや集合住宅などに住む場合は、「共有設備」も、“働くママ”を助けてくれます。
例えば、ごみ捨てについて。家庭ごみの収集については、各自治体において様々なルールが定められています。決まった曜日の一定の時刻までに、既定のごみ捨て場に定められた形でごみを捨てなければなりません。仕事をしていると、これが難しかったり、負担だったりすることが少なくありません。しかし、マンションや集合住宅の中には、いつでもごみ捨てが可能な「ごみステーション」を敷地内に備えてあるところもあります。こうした設備は、“働くママ”にとって、非常に嬉しいものです。また、“働くママ”の家庭では、ごみ捨てはお父さんの仕事という家庭も多いようですが、「お父さんがごみを捨て忘れたせいでイライラ」というような経験をしたことがある人も少なくないのではないでしょうか。こうしたストレスを減らすことができることも考えると、「ごみ捨てはお父さん」という家庭でも、“働くママ”にとってのメリットはやはり大きいでしょう。
他にも、「宅配ボックス」の設備がある住まいもオススメです。重かったり、かさばったりする水やおむつなどの購入は、女性には大変な作業です。そのため、最近では、こうしたアイテムはインターネットで購入するという人が急速に増えています。しかし、“働くママ”の家庭では、商品の受け取りのタイミングが悩みのタネでしょう。そんなネットショッピングの悩みも、「宅配ボックス」があれば、問題ありません。帰宅時に、宅配ボックスの中から届けられた商品を自宅に持ち帰れば良いだけです。


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企業名 トレンド総研
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業種 その他サービス

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