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フランス通信社(AFP) 西村プペ カリン氏のトップ画像

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携帯や家電、見た目は同じものでも、使い方がフランス人と日本人とでは異なるのです

フランス最大の報道機関、AFP通信の東京特派員の西村プペ カリンさん。フリージャーナリストとしても渋沢・クローデル賞と勲章を受賞。日本の技術、経済、社会の今を海外に伝え続けるカリン(KarynPoup?e)さんに、フランス人記者の視点から見た日本の印象や広報についてお伺いしました。

QまずはカリンさんがAFPで働き始めた経緯についてお聞かせください。


フリージャーナリストとして日本とフランスを5年ほど行き来していた時、AFPの元支局長からスカウトされました。当時、ヨーロッパのメディアは日本の企業や技術、ものづくりの情報を求めていましたが、AFPにはそれらについて書ける専門記者がいませんでした。日本の情報通信技術の記事を専門誌に寄稿していた私が、まさに適材だったとのことです。

私は最初の面接の時に、AFPで書くことができない類の記事は他の媒体でも書きたいという条件をだしました。一介の記者が大手通信社に条件を出すなど、通常であれば考えられないことです。異例の申し出を承諾してもらえたのも、他に専門分野について書ける人間がいなかったからかもしれません。一ヶ月の試用期間を経て、2004年末からAFPの東京特派員兼フリージャーナリストとして働いています。

 

Qそもそも記者になろうと思ったきっかけは何でしょうか?


新聞を読んだり個人的に書いたりすることは好きでしたが、記者になりたいと思ったことはありませんでした。私はもともと理系の人間で、ずっと音響技術に携わる仕事をしていました。97年に長期休暇を取れることになった際、直感で東京に行きたいと思いました。不思議なことですが、東京に来た時、いつかここに住む気がしたのです。漢字に温泉案内に…わからないことだらけでしたが、魅力的でした。この国をもっと理解したいと強く思い、その後も休暇をとっては、フランスと日本を行き来するようになりました。

ちょうど97年頃から、日本では携帯電話ブームが起きていました。カメラ付き携帯やカラー画面など、日本の携帯電話はフランスより5年程進んでいました。日本の携帯電話の記事はフランスでニーズがあったので、日本滞在時に取材してみようと思い立ちました。技術者として放送局で働いていた時、仕事で関わる素晴らしい記者達の姿を見てきました。取材の経験はありませんでしたが、挑戦してみたいと思ったのです。

取材といっても、最初は見るだけでした。日本では多くのことがフランスと異なるので、観察するだけでも充分取材になりました。日本語の能力が上がってからは、統計やデータも集めて、情報の濃い記事を書けるようになりました。書けば書くほど反響が大きくなったので、大好きだった技術者の仕事を辞めてフリージャーナリストになりました。つまり、私が記者になったきっかけは”日本“なのです。

 

Q日本とそのようなご縁があったのですね。日本で記者をされるのに、最初のうちに苦労されたことはありますか?


やはり言葉の問題には苦労しましたね。日本で働くようになってから、毎日仕事をしながら勉強していました。仕事柄、「話す」より「読む」方が重要だと考え、最初はひたすら読む訓練をしようと思い、最も仕事に役立つであろう日経新聞を読むことから始めました。できる限り日本語の資料を見て仕事をするようにしているうちに、日本語の記者会見やプレスリリースなどの内容をある程度理解できるようになった時は嬉しかったです。話す方はまだまだで、相手や状況によって使い方が変わる敬語など難しい点も多いですが、今後も勉強を続けていきたいと思っています。

 

Qカリンさんが思う日本の魅力とは何でしょう。


最初は日本の技術についての記事ばかり書いていましたが、やがて面白いことに気付きました。携帯や家電、見た目は同じものでも、使い方がフランス人と日本人とでは異なるのです。なぜなら、考え方、暮らし方、文化、歴史が異なるからです。それに気付いてからは、私は日本人が様々な技術をどのように利用しているか、なぜそのように利用しているのかについても書くようになりました。日本の社会や日本人の考えをより理解するため日本の歴史も勉強しました。日本人は海外の人に日本のことを聞かれると、サムライや相撲など伝統的な話をします。けれど日本人の日常生活こそが、フランス人にとっては驚くべきことなのです。例を挙げるとコンビニです。日本人はコンビニの存在を当たり前だと思っているようですが、パリには品揃えが豊富で24時間営業しているような便利な店はありません。

私は日本人自身が気付かない日本の興味深い点を、『LES JAPONAIS 日本人』という本にまとめました。日本人の生活や考え方、家族との関係などについて書いています。私が好きな国、日本の現在の姿が、フランス人にもより正確に伝わればと思っています。

 

Q今では情報技術の話題から有名作家へのインタビューまで、幅広いジャンルの記事を執筆されているカリンさんですが、今後特に書いてみたいのはどんな記事でしょうか?


3.11の被災地で頑張る人たちを取材したいと思っています。震災が起こった時、テレビの映像を見てショックを受けましたが、現地に行き更に衝撃を受けました。福島の原発にも行き、誰もいない町を車で走り、レストランのテーブルの上に食事がそのまま残っている状況。その情景が目に焼き付いています。今はデスクでの仕事が多忙で、プライベートでも子供がいるので、なかなか東北に行ける機会はありませんが、できれば被災地に行って取材をしたいと思っています。

他には、技術者や研究者を独自取材したいと考えています。欧米ではビジネスのために技術を開発していますが、日本では社会課題の解決を目標に技術開発や研究を進めています。私は日本の技術者、研究者の考え方を尊敬しています。彼らのパーソナリティーをインタビューできれば、とても面白い記事になるのではないかと思っています。

 

Q最後になりますが、海外の広報とも接してらっしゃるカリンさんが、日本の広報に対して何かお感じになることはありますか?


日本ではインタビュー内容について、広報担当者と事前に何度もやり取りしなければいけないのは大変だと感じます。やりたくないわけではなく、時間の問題です。アシスタントがいればやってくれるのでしょうが、私は一人なので、何度もメールや電話で確認し合う時間を作るのがなかなか難しいのです。また、インタビュー中の相手の答え次第で質問の流れが変わる可能性もあるので、事前に全ての質問を送っていると不都合になるケースもあります。

フランスでインタビューする場合、事前に広報とやり取りすることは、日程とインタビュー時間を決めることくらいです。日本でも事前準備に時間を取られず、自然にインタビューできる環境があればいいなと思います。

また、日本の広報の良いところは、リクエストを出したらきちんと対応してくれるところです。結果的にできないことでも、探したり調べたりしてから回答してくれます。外国人は努力する前にノーと即答しがちなので、日本の広報の方の気遣いや誠意的な姿勢には好感が持てます。

西村プペ カリン氏

媒体名
フランス通信社(AFP)

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