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すべてのPR活動に明確な理由を

2011年に創業したGrowはマイクロクラウドファンディングとして一躍注目を集めた。クリエイターを支援したいという思いで始まった事業は、現在、物販という新たな領域に事業を展開している。同社の一ツ木崇之社長に新しいサービス、およびPR戦略について話を聞いた。

経営を勉強する過程で感じた時代の変遷


Q起業された背景は。


もともと私の祖父が起業家でした。先日103歳で他界したのですが。戦後、薬品関係が伸びるだろうと目をつけ、起業して1970年代に外資企業に売却しました。こうした環境で育つ中で、高校生の時にふと考えたのが「働く」ということでした。これから先、人生の3分の1は働くんだなと。仕事そのものを人生の一部にして楽しまなくちゃと思いました。

大学生のときに個人事業主として会社を立ち上げました。学生を集めてデータベース化し、テレビ会社や編集社からの要望を受けてキャスティングをする会社でした。ただ、所詮学生が考えたアイデアなので、本格的に経営を勉強する必要性を感じていました。その後、ベンチャー・リンクという経営コンサルティング会社に入り、2年半ほど勉強させていただきました。

当時、私は居酒屋チェーンのコンサルティングを担当していましたが、顧客の集客方法の主たるものは紙だったんですね。それが携帯メールや飲食店サイトの「ぐるなび」に変わっていくのを目の当たりにし、時代の変わり目を感じました。もともと大学生時代からインターネットが好きだったこともあり、これはネットの勉強もしなければと、デジパというウェブ制作会社に転職。8カ月ほど勉強した後、ベンチャー・リンク時代の先輩から声をかけられてROIという会社へ誘っていただきました。当初、3人だったROIは今では100人くらいの規模に成長しています。

 

Qその後、Growの立ち上げを。


top_interview_grow_data_image2色々と勉強を重ねてはいましたが、もともと30歳までに起業するというライフプランを描いていました。そこで会社を飛び出し、30歳と3カ月で起業したんです。やることも決まっていないのに(笑)。当初は友人の仕事を手伝ったり、流行っていたフラッシュマーケティング(クーポン販売)サイトの立ち上げを手伝ったりしていました。徐々にコネクションができていく中で、たまたま大学生時代の友達とお酒を飲んでいたんですね。当時、クラブに頻繁に通っていましたので、友人の多くは未だにDJをしたり、クリエイターをしていたり、物書きをしていたりしていました。クリエイター活動を続けていたんです。ちょうど2010年ころでしょうか。ツイッターを中心とした海外のSNSが普及し始めた頃でした。

動画共有サイト「YouTube」しかり、クリエイターが自身で自己表現できる場がどんどん増えていたんです。とはいえ、インターネット上でクリエイターがお金を稼ぐというのは並大抵のことではありませんでした。だが、いずれそういう時代が来るだろうと考えた僕は、個人のクリエイターを金銭的に助けられないかと思ってGrowを始めたんです。

当初、Growはウェブページにフェイスブックボタンやツイッターボタンと同様に、投げ銭ボタンを設置してもらって寄付してもらうサービスでした。米国にも展開を試みたのですが、ビザが下りない。数字もなかなか伸びない中で、物販であればもっと直接的に支援できると考え、日本国内でサブスクリプション型の定期販売専用のネットショップサービス『BoxToYou(ボックスツーユー)』を2012年9月に立ち上げました。

さらに、今年の夏から株式会社ベーシックと共同で『Canvath(キャンバス)』という新たなサービスも立ち上げました。一言で言えば、絵を描く能力があってもデジタルデータはなかなか売れません。こうしたクリエイターがマネタイズできるサービスを目指しています。スマートフォンケースや、マグカップ、クッションなどのオリジナルデザインのグッズを1個から業界最安値で発注できるサービスです。

 

創れる人たちの収入源を増やす。利益度外視で拡大を狙う


Q『Canvath(キャンバス)』はどのような展開を考えているのでしょうか。


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今や、個人でも簡単にネットショップを作れるサービスが次々と登場しています。こうしたサービスはとにかくショップ数を増やしたいわけです。ただし、ショップを増やすためには2つしかありません。売るモノがあるけど売り方が分からない人、売るモノがないけど創れる人の両方をサポートするしかないんです。例えば、大手のECモールサービスは地方に足を運び、ECの魅力を伝えてショップ開設につなげる努力を続けています。では、売りモノがないけれども創れる人はどうすべきか。綺麗な写真が撮れる、ユニークなイラストが描ける。こうした才能のある人たちが簡単に商品化できるツールがあれば、EC市場はさらに拡大すると。

現在、『Canvath(キャンバス)』はBASEとも連携をスタートしていますが、引き続き他社の簡易ネットショップ作成サービスともつなげていけるよう計画しています。

 

Q相当価格を抑えている印象があります。


日本で一番安いと自負しています。1個だけ発注されると赤字の商品もあります(笑)。ただし、『Canvath(キャンバス)』のユーザーは、自分のネットショップで売れてから発注してもらえば在庫リスクがありません。とにかく薄利多売でクリエイターの皆様を支援できればと思っています。

 

Qプロモーションについてはどう考えていますか。


事業戦略の一部として、自分自身でPR戦略を立てています。これまでも各種サービスをリリースする際には、狙いを定めてメディアリレーションを図ってきました。それが功を奏し、過去にテレビ東京の「WBS」に3回、TBSの「NEWS23」に1回出たことがあります。

ネタがあるから出すのではなく、ネタがあっても出さない。事業のゴールを定め、事業計画に沿ってPR戦略を立てなければならない。テレビで放映されるとサービスへのアクセスに山ができるので、できればリリースや大きな発表の直後に合わせるのがベストです。『Canvath(キャンバス)』に関して言えば、ネットショップのオーナーやイラストレーターへまずリーチすべきと考えていますので、その人達に合った様々なランディングページを用意して準備しました。

 

PRはゴールをきちんと定めるべき。すべての行為に理由を求める


QどのようなPR担当者を募集しているのでしょうか。


top_interview_grow_data_image3正直、『Canvath(キャンバス)』はまだPRの専門家を必要としてるレベルではないと考えています。PR専属担当者が必要になるのはサービスの規模が数十人を超えたタイミングでしょう。今、欲しているのはマーケッター兼PR担当者。すべての行為がマーケティングに繋がるので、グロースハッカーの意識を持っている人が必要です。スピード感を持ち、自身でマーケティング戦略を設計できる人材ですね。

PRは結局ゴール設定だと思うんです。何となくやるものではない。ゴールを定め、戦略を立て、実行に移す。細かい道筋を立てる必要があります。リリースを配信する日時も、一つひとつに明確な理由がなければダメ。全体をきちんと設計し、ストーリーを作る必要があります。1社だけで取り上げられる可能性が低ければ、他社と一緒にネタを作る。単に、ニュース番組に取り上げられたというだけでは効果はありません。やはりターゲットになる層に合わせた番組を狙い定めなければならないと思います。

PRはいい飛び道具です。きちんと設計していけば、お金をかけずに大量のトラフィックを狙えますから。

 

(取材日:2014年8月29日/撮影:首藤 達広)

一ツ木 崇之 氏

企業名
Grow株式会社
部署・役職
CEO/Founder
設立
2011-03-01
所在地
東京都渋谷区神泉町8-16 渋谷ファーストプレイス8F VOYAGE GROUP BOAT内
URL
http://www.grw.sc
プロフィール
1980年東京生まれ。 大学時代に個人事業主としてキャスティングのサービスを始めるも上手くいかず、経営を学ぶため、2003年コンサルタントとしてキャリアをスタート。2011年3月Grow株式会社を日本で設立。その後、同年7月Grow! Incをアメリカで設立。会社と同サービス名のであるSocial Tipping Platform(ソーシャル・チッピング・プラットフォーム)Grow!を日本とアメリカでリリース。現在は、日本国内にて定期販売専用のネットショップサービス『BoxToYou』やネットショップオーナーのためのマーケットプレイス『Canvath』に力を入れて活動している。

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