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株式会社ブシロード 木谷 高明氏のトップ画像

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カードゲーム世界一を目指すブシロード。広報担当の任期は2年まで

『カードファイト!!ヴァンガード』、『ヴァイスシュヴァルツ』など、トレーディングカードゲームやグッズの取扱い、スマートフォン向けサービス「ブシモ」を手掛ける株式会社ブシロード。同社代表の木谷高明氏に、独自のPR観を伺った。

ユーザーが流行りもので遊ぶのは当たり前


Qまずは「広報」に関する木谷社長の考えをお聞かせください。


ブシロード1当社の主力商品は、カードゲームなどエンターテイメントに属するものです。日用品でしたら、使い勝手の良さをアピールすれば売れるかもしれませんが、エンターテイメントは日常生活に必ずしも必要なものではありません。「欲しい」「遊んでみたい」と思わせるようなイメージを売らなくてはいけないので、広報や宣伝は非常に重要だと思っています。

今までは「いいものをつくれば売れる」と思っていました。でも今の時代は、10年前に比べると情報も遊びも非常に増えています。ユーザーは数ある遊びの中から面白そうなものを直感で選択します。当たり前ですよね。流行っているものをやるのが一番手っ取り早いし、そもそも遊びなんですから。

だからこそ私たちは、どうすればシェアの中で3位までに入れるかを考えなくてはならない。その際には、良いものを作るのは大前提として、売り方、知らせ方も非常に重要になってきます。広報も宣伝もトップ直轄で力を入れるべきものだと思いますね。

 

Q「広報」と「宣伝」のすみ分けについては?


ブシロード2広報と宣伝を分けるのはナンセンスです。一般的に、お金をかけずに記事掲載やタイアップを取ることが広報だと思われているようですが、メディアと何度もやり取りする手間を考えたら、大きな広告枠を買ってしまう方がよっぽど安いことがあります。

また、ちょうど今、『探偵オペラ ミルキィホームズ』を広めるために新日本プロレス風のプロモーションビデオを作っています。もちろんお金はかかります。でも、ひとネタ作ることでより広がっていくなら、そこにお金をかけるべきなのではないかと。宣伝も広報も合わせて考えた方が合理的ですし、効果も高まるのではないでしょうか。

 

 

パッションがあればアイデアは出てくる


Q広報と宣伝はトップ直轄とのことですが、現在の体制はどのように?


広報宣伝部 広報宣伝課は4名体制で行っています。役割は3つ。CM担当、看板と雑誌の広告担当、雑誌記事とプレスリリースの担当です。今は会社の規模が大きくなってきて、CMや雑誌、プレスリリースの人手が足りなくなってきたので募集をかけているところです。

未経験者で良いんです。いろいろな移り変わりが激しい今の時代、経験は時に邪魔になることがあります。母数が大きければ、自然と優秀な人材が集まりますから、広く募集をかけています。

 

Q採用基準は?


ブシロード3私が適正を見て判断します。通常の採用では社長面接は最後に行われますが、当社の場合は私が最初に面接を行います。現場担当者には面接は任せません。現場担当が面接をすると、自分にとって使い勝手のいい人しか採用しないので、会社が成長しないからです。

面接は練習できるし、嘘をつくことも取り繕うこともできます。本音を引き出すまでが難しいのですが、素の部分にパッションが見えたら採用を考えますね。

 

Qパッションですか。


広報担当者に必要な素養として、「戦略」、「戦術」、「戦闘」があると思いますが、採用段階で見ているのは「戦闘」ができるかどうか。戦術は経験を積んでいるうちにできるようになります。戦略に関してはセンスです。センスを持っているかの判断は、自分自身も周りもやってみるまでわかりません。ただ、戦術と戦闘に関しては、「何が何でもこれを売ってやるぞ!」と思ったら、アイデアは出てくるものです。なので私が人を採用する時はパッション重視です。

 

 

広報を長くは任せない


Qパッション以外に重視していることはありますか?


願わくは、テレビ局関係のメディアリレーションがあること。あとはクリエイティブでプロデュース能力のある人ですね。SNS全盛の時代に、いかに商品をネットで宣伝して広げられるか。ツイッターでリツイートされやすいような企画を考えられる人。しかもネタを仕掛けている感が見えないように。商品から波及効果までを考えてプロデュースできる能力のある人は広報に向いていると思います。

ブシロード4

 

Q広報担当にはどのような目標を持って取り組んでもらいたいですか?


広報という仕事は、明確な目標を持つのが難しいと思うのです。最初のうちは目標を持って頑張ろうと思うけれど、2年くらい経ったら飽きてしまうのではないかなと。会うメディアも同じだと、どうしても慣れ仕事になってしまう。新しい人脈を開拓するには、人を変えなければダメなんです。

プレスリリースを流すなど基本的な広報の仕事は引き継ぎつつ、付き合う相手は開拓する。今の時代、メディアもどんどん変わります。3年前は10万部出ていた雑誌が今は2万部しか出ていないことはザラにあります。大事な広報をマンネリ化させないためにも、担当者の入れ替えは活発に行っています。なので、広報は1年から2年しか任せません。長くても3年以内に異動させて、新しい人材を広報担当者にしています。

 

 

ターゲットは世界。広報もグローバルへ


Q2010年3月にシンガポール現地法人を設立されて、今は木谷社長も拠点をシンガポールに移しています。PRのやり方に変化はありますか?


ブシロード5「グローバル広報」を常に念頭に置くようになりました。当社の商品は、日本語版だと東アジア地域、英語版だと世界40カ国で遊んでもらっています。マーケットは英語を駆使することによって10倍、15倍に膨らむ可能性があります。比例してツイッターのフォロワーも10倍、15倍になるかもしれません。広報宣伝担当の一人は、英語とドイツ語が堪能なので、ツイッターは英語でもつぶやくようになりました。

9月に発売される外国語版『カードファイト!!ヴァンガード』の最新ブースター3万6千ボックス(105万パック)が海外で販売されます。その時、ボックスに封入しているチラシに商品の説明と案内を英語で載せて、裏に『ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル』の案内とQRコードがあったら、世界中で数パーセントの人は『スクフェス』をダウンロードするかもしれない。ネットだけでなく、アナログなインフラを使ってサービスを広げていく。当社の強みは世界を相手に商品を出荷していることですね。

『カードファイト!!ヴァンガード』は相変わらず売れていて、『スクフェス』も日本版は400万、海外版は2カ月で200万ダウンロードを達成しました。シンガポールでも実験的にテレビCMを流すなど、英語版を広げるために動いています。これからは世界基準で考えて、グローバル広報、グローバル宣伝により力を入れていきたいと思っています。

 

(取材日:2014年8月28日/撮影:首藤 達広)

木谷 高明 氏

企業名
株式会社ブシロード
部署・役職
代表取締役社長
設立
2007-05-18
所在地
東京都中野区中央1-38-1 住友中野坂上ビル 2階
URL
http://bushiroad.com/
プロフィール
1960年石川県金沢市生まれ。山一證券勤務を経て、1994年にブロッコリーを設立。2001年にJASDAQ上場を果たす。2007年ブロッコリーを退社し、ブシロードを設立。2012年には新日本プロレスリングの会長にも就任(現在は退任)。

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