福島第一原発20km圏内に残された牛を活用した研究公募の開始と帰還困難区域内の現地調査の公開

東日本大震災後の原発事故により20km圏内には今もなお、安楽死処分に同意していない農家の牛が約850頭生存しています。取り残された牛を継続して多角的に観察していくことは医学的にも放射線環境影響評価の面からも重要と考えられており、この度、研究会では圏内に残された牛を活用した研究公募の開始をいたします。

2013年 5月 17日
報道関係各位

東日本大震災後の東京電力福島第一原子力発電所事故は東日本の人々の生活や産業、特に“農”と“食”に致命的な
災厄をもたらしました。そして、この原発事故により福島を中心とした東日本には放射性物質に汚染された
牧草地や田畑が残り、福島第一原発20km圏内には今もなお、安楽死処分に同意していない農家の牛が
約850頭生存しています。

原発事故後の放射性物質の残存は核実験に比べて非常に長くなると言われており、
放射線の低線量持続被ばくは福島を中心にまだまだ継続しています。
しかし、ほ乳類に対する放射線低線量被ばくの影響に関しては、未だ十分に解明されてはいません。
20km圏内に残された牛は持続的に外部被ばくを受けてきたばかりではなく、
山野の草を摂取したことにより内部被ばくも多く、さらに今後10年以上生存できる可能性がある貴重な研究対象です。
今回の事故では、線量計では簡単に測定できないストロンチウムやプルトニウムも広範囲に拡散しており、
その生物学的評価も必要になり、20km圏内に残された牛を継続して多角的に観察していくことは、
医学的にも放射線環境影響評価の面からも重要と考えられています。

「家畜と農地の管理研究会」は20km圏内に取り残された牛を公益性のある研究に活用するために設立され、
牛の健康とQoL向上のための活動を行ってきました。現地の牛の飼養管理も軌道に乗り、
今回、これらの牛を活用した研究課題の公募を研究会ホームページ(http://liffn.jp) 上で公開いたします。

 また、今月末に放射線学、土壌学、行動学、病理学、栄養学など多分野の研究者が農家と
ともに行う現地調査の一部を限定公開します。詳細については下記宛てに、お問い合わせ願います。

■リリースの詳細はこちらでもご覧いただけます。
http://liffn.jp/publicoffer/

企業情報

企業名 一般社団法人 原発事故被災動物と環境研究会
代表者名 伊藤 伸彦
業種 農林水産

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