東京商工リサーチの企業情報データを活用した「コロナ禍における企業退出」に関する実証研究の公表について
株式会社東京商工リサーチ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 河原光雄、以下TSR)と国立大学法人一橋大学(本部:東京都国立市、学長 蓼沼宏一、以下一橋大学)は共同研究契約にもとづく研究成果として、独立行政法人経済産業研究所(RIETI)から、TSRが保有する企業データを活用した実証研究成果である『Firm Exit during the COVID-19 Pandemic: Evidence from Japan(コロナ禍における企業退出:日本の企業レベルデータに基づく実証分析)』が公表されたことを発表いたします。
【研究サマリー】
本研究では、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う企業の退出(倒産、休廃業、解散)について検討した。具体的には、まず、企業の退出に関する理論モデルを構築し、コロナ拡大前(2019年)のデータを用いてモデルの推定を行った。そのうえで、2020年2月以降の売上高変動に関してTSRが実施したアンケートの情報を参照することで、「本来生じていた」企業退出を試算した。分析の結果、第一に、企業退出に関して、業種や地域による大きな違いが確認された。第二に、「2020年2月以降の売上高減少が今後の売上高成長率見通しに一定程度影響する」という想定をベースラインとした場合に、企業退出が前年同月と比べて20%程度増加するとの試算結果が得られた。この値は、2020年2月以降の足元の売上高成長率の低下が永久に継続するという最も悲観的な想定においては110%、売上高減少が売上高の成長率見通しに全く影響しないという最も楽観的な想定では10%となる。また、上記のベースライン想定において企業退出を前年の水準に留めるためには、数千億円規模の補助金が必要と試算された。
【執筆者】
上田 晃三 (早稲田大学)
及川 浩希 (早稲田大学)
宮川 大介 (一橋大学)
【論文の要旨】
「コロナ禍における企業退出:日本の企業レベルデータに基づく実証分析」
https://www.tsr-net.co.jp/aboutus/release/2020/2020_25.html
【独立行政法人経済産業研究所(RIETI)の公表】
Firm Exit during the COVID-19 Pandemic: Evidence from Japan
https://www.rieti.go.jp/jp/publications/summary/20070007.html
【株式会社東京商工リサーチ(TSR)について】
TSRは日本最古の信用調査会社として、国内最大級880万件以上の企業データベースと全国81ヵ所に広がるネットワークによる信用調査業務を核に、125年以上にわたり日本の経済活動を支えております。また、世界最大級の企業情報プロバイダーであるD&Bの日本における唯一のパートナー企業として、全世界約3億6千万件超の企業情報を提供しております。詳細は下記サイトをご参照ください。
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企業情報
企業名 | 株式会社東京商工リサーチ |
---|---|
代表者名 | 河原 光雄 |
業種 | その他サービス |
コラム
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