国際協力NGO、CAREの活動と気候変動

気候変動の及ぼす影響は、世界中で困窮した生活を送る人々の状況を悪化させているだけでなく、さらにはより多くの人々を同様な状況へ追いやる脅威でもあります。このような人類の危機的状況を避けるためには、国際社会が一体となり、立ち向かっていくことが求められているのです

CAREの活動と気候変動

“気候変動の及ぼす影響は、世界中で困窮した生活を送る人々の状況を悪化させているだけでなく、さらにはより多くの人々を同様な状況へ追いやる脅威でもあります。このような人類の危機的状況を避けるためには、国際社会が一体となり、立ち向かっていくことが求められているのです。”  
ケア・インターナショナル事務総長

気候変動は、いわゆる「環境問題」として捉えられがちですが、単なる「環境問題」ではありません。気候変動は食糧問題であり、水問題であり、健康上の問題であり、経済問題であり、平和と紛争、人権問題、そして環境問題なのです。

今、世界各地で起きている気候変動は降雨量の変化を引き起こし、人々がこれまで繰り返し経験してきた雨季・乾季のサイクルを狂わせています。また、氷河が溶け出すことで、海面が上昇したり、さまざまな天候の変化による深刻な自然災害を頻繁に発生させています。

その結果、CAREの使命である貧困の根源の解決への大きな障害となっているだけでなく、より悪い結果を生じかねない事態を引き起こしています。例えば、すでに起こっていること、起こりつつあることには、以下のことが挙げられます。

・ より多くの人が飢餓に苦しむ
・ より多くの人が安全な生活水を手に入れることが困難となる
・ さまざまな気候の変化やそれに関連して起こる影響から保健衛生上の問題が引き起こされる
・ 自然資源の減少などにより、それを糧とする人々の生活が困窮する
・ 自然資源、特に水資源をめぐる争いごとが増加するだけではなく、より激化する可能性が高まる

そして、何よりもこうしたことでより深刻な状態へと追いやられてしまうのは、多くの場合が環境、気候変動への負の影響が最も少ないとされる、貧しい生活を送る人々なのです。CAREは彼らが必要な情報を得ることができ、経済的、また技術的な支援を得ることで、気候変動に関連したさまざまなリスクを軽減し、変化に対応する力をつける必要があると考えます。また、そうした人々をより不利な立場に追いやってしまう要因でもある、社会に存在するあらゆる不公平に立ち向かっていくことも重要であると考えます。


CAREのアプローチ

ここ近年、気候変動の影響によるサイクロンや洪水、干ばつは頻度を増しているだけでなく、より激しいものとなっています。このような状況は今後しばらく続くと見られ、残念ながら私たちの力ではすぐに止めることはできません。そこで、CAREは気候変動による影響を少しでも軽減し、またそこから人々が早期に生活を回復できるよう、さまざまなアプローチをとっています。

まず、気候変動により起こりうる災害のリスクを軽減するための対策に取り組んでいます。例えば、災害時の早期警告システムの構築、住居の改善や食糧や種子の確保と保存などがあります。自然災害を想定して被害を予防する、あるいは災害に備えることで、少しでもリスクを減らすというだけでなく、災害後の回復力を高めることにもなるのです。

また自然災害といってもサイクロンや洪水などのように急激に起こるものばかりではありません。干ばつのように数年単位で発生し、徐々に人々の生活を圧迫するものもあります。干ばつはじわじわと被害を広げ、コミュニティや人々の“体力”を奪っていきます。このようなケースにおいては、その土地にあるもの、人々の知識や技術、知恵などを最大限に生かし、その土地や人々に合った方法で、人々が気候変動による影響に対応する力や早急に回復できる能力をつけられるよう、支援を行うことが重要となります。

また、人々の気候変動への対応能力は、知識や技術だけの問題ではありません。必要な情報を必要なタイミングで得られない、最低限必要な教育すら受けられないといった、家庭、コミュニティ、そして社会における不平等など解決することの難しい状況によって、気候変動の影響をより深刻に受ける人々もいます。そういった社会の中の脆弱者層が、気候変動へ対応し、回復する力を得ることができる環境をつくることも、CAREは重要な活動の一つと考え、あらゆる機会を通して世の中に訴えて働きかけています。

● CAREの気候変動に対する取り組みについてのさらなる情報にご関心のある方は、以下のウェブサイト(英語)をご覧ください。タジキスタン、グアテマラ、バングラデシュなどにおける活動事例も掲載されています。

CARE Climate Change ウェブサイトへは以下から。
http://www.careclimatechange.org/


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上記記事の詳細および資料などについてのお問い合わせは以下まで

(財)ケア・インターナショナル ジャパン
マーケティング部広報担当 菅沼 (m.suganuma@careintjp.org)
Tel. 03-5950-1335 Fax. 03-5950-1375


ケア・インターナショナル ジャパンは、
戦後の日本において8年間にわたり、1000万人の人々に
「ケア・パッケージ」を配布した国際協力NGO、
CAREの日本事務局です。
www.careintjp.org

*日本における「ケア・パッケージ」による支援についての
詳細は以下から。
http://www.careintjp.org/whoiscare/history_j.html







企業情報

企業名 財団法人 ケア・インターナショナル ジャパン
代表者名 関口 房朗
業種 未選択

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